Googleもしくは Yahoo!の検索エンジンで、『アル中』をキーワードにweb検索すると300万件から700万件ヒットします。

医療関係のサイト、アル中個人のサイト、その他色々ですが、それほどアルコールに関しては飲み方に問題を感じている人が多いのです。

そして私のようなアル中個人のブログなどのサイトも星の数ほど存在する中、いくつかのサイトに縁あってたどり着き読ませていただくことがあります。


約3年前に彼女のブログと出会いました。
彼女はアルコール依存症と診断されながらもなかなか酒を止めれずにいました。
彼女のブログを読んでいると、断酒に対する意識がとても甘く、当然のようにスリップを繰り返し、そして同じく酒を止めれないアル中が集まって慰め合う。

私はまともにお相手する気にもなれず、バカなやつと見下し、
飲み方が足らんねや!
死ぬまで甘ちゃん同士で傷の舐めあいやっとけ、ボケ!

そう思いながら、コメントも残さず読み逃げしていました。


ある日、彼女からメッセージが届いたのです。
文面からは、いかにも酒の抜けきっていない状態で書き込んだものと思われるものでした。しかし、なんとか酒を止めたいと言う悲痛な叫びにも似た内容でした。

彼女は、ただ酒害に対して無知なだけだったのです。
アルコール依存症から回復したいがどう取り組んでよいかも分からず苦しんでいたのです。酒を止める気の無いアル中たちと付き合わずに、こちら側の仲間になって欲しいと私は心から思いました。そしてメッセージのやり取りでその旨を伝えました。

酒を止め続けることは簡単ではありません。
彼女も何度も失敗しましたが、その都度正直に飲んだことを告白し、そしてやり直しを試みたのです。そして自分から専門病院への入院を決心し、ワンクールを無事に務め上げ、その後も順調に来ていました…

2009年11月12日、初めてブログへコメントしてくれた日
2011年08月11日、最後のコメントになりました。

コメントが途絶えたのは断酒後約一年、多くの人が失敗する時期です。
飲んでなければ良いけど…

最後にもらったコメントからずいぶん音沙汰が無いので気になっていたところです。
彼女、どうしてるかなぁ…

そんな折、奇しくも訃報が届いたのです。

詳細は分かりません。
とても不幸な生い立ちで、きっと酒が無ければ生きて来れなかったでしょう。
しかし、彼女を生かせてくれた酒も、結局は命を蝕み続けたのです。

優しい子でした。
とても繊細で頭のいい子でした。
一生懸命生きようとしていました。

我々まわりの人間は、なんでこんなに無力なんでしょう…
たくさんの仲間が去って逝きます。
しかし今回は特に辛い。

彼女からもらったコメントを何度も読み返してみました。
今にも、何気なく現れて小気味のいい大阪弁でコメントしてくれそうです。

「朝のシアナ いくとするかぁ… 」 なんて言いながら…


安らかにおやすみ

心の底から、ご冥福を祈っております。

アル中の庄助