断酒 714日
禁煙1553日

初めて専門医のもとで診察を受けアルコール依存症と診断された時、アル症に対する予備知識がすでにあったためすんなりと病気を受け入れる事ができた。

しかし、そのときのドクターとは相性が合わず、すぐさま今のドクターの下に転院した。今思えば、相性が合わなかったという事もあるが、それ以上に反骨精神が旺盛だっただけのような気もする。些細な事にもいちいち噛み付かないとならない精神状態だった。

幸いにも転院先のドクターとは相性も合い、その日から酒を断つ決心をし、かろうじて現在まで断酒を継続できてはいるが、当初は本当に辛かった。

半月ほどは、強烈な動悸、体中虫が這い回るような掻痒感、全身のこむら返り、それらに伴う強烈な不眠症状、死んだ方がどれほど楽かと思えるほどの離脱症状に苦しんだ。強力な眠剤を処方してもらえてなければ、間違いなく酒に逃げていたと思う。

離脱症状が楽になってからも幻視、幻聴は続き、3ヶ月間くらいは毎日苛々しつづけて、道端に転がっている石ころにさえむかついていたのを思い出す。もちろん、人間相手には誰彼かまわず噛み付いていた。喧嘩を売られた日にゃぁ、『毎度おおきに!』とばかり喜んで買っていた。恥ずかしながら当時の自分は、全くもって放し飼いの狂犬と同じやった。よう、重大な事件を起こさんかったと思う。


この、アル中業界には色んなステイタスの人間がいる。

激しい離脱症状を経験する事無く酒を止める事ができている軽度なアル中から、肝硬変になるまで飲み続けたアル中や、脳萎縮してしまっているアル中など重篤なアル中まで幅は広い。

どの時点で気付きがあって酒を断つ事が出来るかはアル中本人次第。運、不運も左右するかもしれない。

さらに、酒を手放したくても断つ事ができない人、残念ながら再飲酒してしまった人、止めはじめて間の無い人、10年単位で止めている人、実に様々な人たちがいる。

当然のこと、離脱で苛々している人もいれば、ドライドランクで飲んでもいないのに酔っ払っている人間もいる。以前の自分のように、狂犬状態の人間もいてるわけである。


そんな業界で、自助グループや院内のミーティングなどに出席していると色んなステイタスのアル中たちと出会う。中には態度の横柄なやつもいる。


 この、あほ、いっぺんしばかなあかんのぅ!

 このあほは、酒止まらんやろなぁ。


こんな事を考えてる自分がいてるのだ。
眉間のしわは少なくなっても、心は貧しいままや!
少しばかり酒が止まりだしただけで、優等生にでもなったつもりなんか?
いつも初心に戻らなあかんとか、謙虚にとか言うてる自分が一番慢心している!
断酒会の勘違いしたアホ幹部を批判したりしてたけど、そのアホ幹部と同じカスになりはてていた・・・


アルコール依存症、けっして治る事のない死に至る進行性の病。

そして、神経症や精神病を伴うとても厄介な病。


どうも、雨降りは憂鬱になってあきません。でも、明日は晴れそう!

2009/03/30 空 01


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