断酒 518日
禁煙1357日

BEMO STATION残念ながら力及ばず潰してしまったが、こんなショップを自営していた事があった。
他に、零細ながらカジュアルウエアーの企画、製造メーカーも営んでいた。

この頃、ショップは別れたかみさんと俺とが交代で店番をするというローテーションで勤務。俺はいつも激しい二日酔いで出勤する。

今思えばお客様もさぞかし酒臭い思いで鬱陶しかったことだと思う。

昼過ぎにかみさんが出勤してくるまでに酒が抜けることは無い。
ジーンズの丈上げや、お直しが入ると手が震えてミシンの針に糸も通らない。
それよりも酔ったままでおそらくろれつが回っていなかったと思う。

かみさんが出勤してくると交代で食事に出るのであるが、大体はとなりの蕎麦屋に行く事になる。流動食以外のものは受け付けないのだ。
そして更に蕎麦屋で蕎麦を肴に日本酒で迎える。

この蕎麦屋の店主夫婦は我が家とは仲良しなので、口止めしないとすぐにうちのかみさんに飲酒を報告されてしまう。

 マスターお酒強いですね。大吟醸四合飲んでも酔った気配すらないですね〜

別に悪気があってかみさんにチクル訳ではないが、昼からの飲酒が珍しいのだ。
飲んでも暴れる訳でもないので俺は上客のはず。っと思っていたが、真っ昼間からの飲酒はおそらく引かれていたのだろう。

俺自身はガソリン補給も終わり、手の震えも止まり絶好調!
その場でかみさんと交代して事務所に戻り別の仕事をするか引き続きショップに居残るかは様々である。

朝一番から泥酔いの俺は酒臭いのが日常的なため、昼酒を迎えてもかみさんは気付かない。もしかしたら気付いていたが、もう諦めていたのかもしれないが今となっては分からない事だ!

そして四合の昼酒は夕刻まで何とかもってくれるが、閉店後は居酒屋へ直行!
一滴も飲まないかみさんは居酒屋で食事をし、俺は食わずに閉店まで飲り続ける。

家に帰ってからはまた、飲みたいだけ飲る!
後は布団の中でブラックアウトするまで延々と飲る・・・


こういった生活をまた翌日、規則正しく繰り返すのである。

酒の止まった今考えると、事業に失敗した理由は不景気のせいではない。
かみさんに逃げられてしまったのはかみさんの気まぐれではない。
結核を患ってしまったのも、うつしたやつが悪いのではない。

後悔先に立たずというが、本当にそうらしい!
底つきのタイミングは人それぞれというが、俺のような阿呆も珍しい!

まぁ、酒が止まって重篤な病気にもならずに健康も回復しているだけ儲けものかも知れない。死なんかっただけましというものである。とにかくやり直しのポイントには立てたのである。


昨日、同じ時期に断酒を誓い合った仲間の家に用事でお邪魔していた。
彼など死にかけの状態でクリニックに繋がったのである。
ゾンビのようなやつである。生き返ったのだ!

用事の合間に彼と深夜まで語り合った。
断酒し始めはほぼ毎日、今でも週のうち2〜3日はミーティングで顔をあわせているのにそれでも話は尽きない。

よく肝硬変にもならずに回復したよなぁ!
などと人事のように語り合う。
しかしこれも同じムジナの仲間であるからこそ理解しあえるのである。
健常者との会話では感じられない重たさがあるのだ!

AAミーティングが二人のアル中が語り合う事から始まったと言う。
仲間との語らいは本当に大切な事だと思う。



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