立ち飲み屋のカウンター

見知らぬ者どうしが並んで飲み、込みだすと誰もが自主的に場所を詰める。
気がつくと、見知らぬどうしが肩触れ合って飲んでいる。
さらにカウンターが込みだすと、今度はカウンターに対して斜めに立つ。

誰が言い始めたわけでもないが自然に出来上がった「立ち飲み屋ルール」。

見知らぬ者どうしがふとしたきっかけで話しかけ、気付けば旧友のように一緒に酒を飲る。
そういったシーンが日常的に存在する。

飲み屋のカウンターはハードボイルドな男のロマンなどではなく、実はセンチメンタルな世界なのだ。独りで立ち飲み屋に出入りする酒飲みは、実は寂しがりやなのではないだろうか?

どうも酒というものは、対人関係の不安や緊張を消し去り、社交的にしてくれる薬物のようだ。古今東西に酒文化が開花したのはこの「酔い」の効用のためらしい。


酒は上手に付き合えば「百薬の長」


しかし、酔いに任せ酒に飲まれる飲み方を続けていると飲酒のコントロールが出来なくなる。酒を抜くことが出来ず、習慣的に飲むようになると酒に支配され、酒に酔いつぶれるまで酒が止まらなくなる。

酔いが社交的な効果を発している間は問題ないが、過ぎると自分を過大評価しだして怖いもの無しになってしまう。こうなると酒は「きちがい水」に変わるのだ。

そして習慣的に飲み続けると飲酒のコントロールが自分の意思では出来なくなる。


これが、アルコール依存症!


私もアルコール依存症と診断されるまでは友と語らいながら酒を酌み交わし、酔いという高揚感の中でお互いのきずなを確かめ合ったものです。

美味い酒と肴で、楽しい時間を大切な人たちと共有できたのです。


アルコール依存症は死に至る進行性の病です。
断酒することで回復することは可能です。
しかし、現在の医学では完治しない病なのです。

アルコール依存症の正しい知識があれば、今でも上手にアルコールとお付き合いできていたでしょう。しかし残念ながら私はアルコール依存症です。

アルコールを断つ生き方しか選択肢は無いのです。

しかし、酒の無い人生も案外悲観的なものではない!
最近少しだけそのように思えるようになって来ました。


今日も何とか飲まずにすみそうです。

断酒、214日



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